「教えて、余頃くんの好きな人」 余頃はニヤリと笑った 「こっち向いて」 マッサージを止めてわたしと向き合う体勢にする ゆっくり瞳を閉じて余頃の温もりを待った 遠い記憶の糸を手繰るようにわたしは大航をこんなときに思い出していた これが大航ならどんなに幸せだろうか… わたしはこのままここで余頃とキスをしても後悔しないだろうか