初めての恋でした

初めて他人相手にドキドキして

初めてこんなに他人が愛おしく見えて

初めてこんなにうきうきして

初めてこんなにどんよりして

自分が何がなんだからわからなくなった

入学式声掛けたのも彼女が居たから
一目惚れだった
俺のことかっこいいって言ってくれて嬉しかった

彼女の笑顔がとても可愛らしくて
思わず抱きしめたくなって
でもそんなことできるわけなくて

影也と彼女が2人で居たところを見てとてもショックだった

泣いてる君
そんな君の頭に手を乗っけてる影也

お似合いだなっと思ってしまってる俺がいて

そう思ってる俺が嫌になって悔しかった

君は俺のじゃないのに君に触れてる影也に腹たって羨ましくて

ひとりで嫉妬してる自分が恥ずかしくなってきて

飛び出してしまった





「優!!」

壱彦が俺の腕を掴み引き止めた

「壱彦、、、」
「お前、、無駄に足早いんだな、、」
壱彦は息を切らしながら皮肉を言ったが顔は真面目だった

「お前が影也に嫉妬するのはわかる
だがな唯が好きならもっと周りを見ろ」

どういう意味だろう
正直今の俺には到底意味がわからなかった

「意味がわかってない顔だな
いずれわかるさ
とりあえず戻ろう二人が待ってる」

「うん。ごめん」

俺は自分に対してすごく情けないなと思った



ガラガラッ

「ごめん、具合い悪かっただけ」

俺は教室に戻り影也と唯ちゃんに謝った
唯ちゃんは笑顔でおかえりと言ってくれた

自分のガキさに恥を覚えた


「そういえばそろそろ学祭だな」

影也がジュースを飲みながら話題を振ってきた

「だねぇ!初めての学祭!楽しみだなぁ!!」

唯ちゃんがパンを貪りながらにこにこと話した

「なにやるんだろうなー俺あんま目立つことはしたくねぇな」

壱彦は少し嫌そうな顔をしながら携帯をいじり呟いた

「そんな事言わないで楽しもうよ!!初めての学祭!」

俺も落ち込んじゃいられないと思い明るく返した

「だねぇ!楽しもう楽しもう!」

唯ちゃんが明るく乗ってくれた

そろそろ学祭時期になるんだなぁ