「あずさ、おかえりー」

「遥、ただいま。」

俺は、遥にカバンを渡す。

カバンにのばした遥の指には、

俺とお揃いの指輪。

あいつとは確か、ブレスレットがお揃いだったな。

お互い、好きなものが一緒だった。

考えることも同じだった。

大好きだった。

だけど、俺は、あいつの目指しているものの話を聞いた。

俺は、その時、

あいつから離れようと思った。

このままだと、俺が甘えすぎて

あいつが、千夏が、目指しているものに

手が届かないんじゃないかって思ったから。