いますぐ声をかけたかった。
いますぐ近づきたかった。



でもなんて声をかける?
近づいてどうする?
変なヤツだと思われるんじゃ…


臆病者か俺は!!!



そんなことを考えているうちに
帰ってしまった。



「情けねぇ…」


ため息が止まらない。


はぁ…帰るか。



「結汰ー!なにしてんの?帰ろ!」

居残りさせられていたらしい
柚斗が駆け足でこっちに来た。


「別にお前のこと待ってたわけじゃねーぞ」


「わかってるって」
笑いながらツンデレだなーとうるさい柚斗。


本当に待ってたみたいじゃねーか!ちげーよ!


家の方向が一緒な柚斗と一緒に帰る。



「なぁ結汰〜あの人のこと好きでしょ?」

…は?なんだそれ。


「どういうことだよ」

「窓みたときの結汰はいつもとは違うかったな。なんてゆうか恋する乙女?♡」

目をキラキラさせておちょくってんなこいつ。



「誰が恋する乙女だ殴るぞ」

「冗談だって!でも本当に好きでしょ?」




好きってなんだ?俺が?あの人を好き?