あれ?……デジャヴ?
なんか、こういうこと最近あったような――。



「おい。何処まで行くつもりだ」

「そうね……確か、この先に――」



公園があった筈。この時間なら、人も少ないはずだ。
多少暴れても問題ないでしょ。

公園までたどり着くと、遊具に隠れて息を整え相手を待ち伏せする。
だけど体力的に問題があるのか、私に比べ侑李は肩で息をして暫くは落ち着きそうにない。



「案外、体力ないのね」



正直な気持ちが口を動かした。
彼の弱みを握った気がして悪戯心が騒ぎ出す。



「……ぅるさい」



その言葉、今日何度目だろう。
だけど弱弱しく、全くと言っていいほどに意圧力はない。