彼から受け取ったスマホの画面を見て、メールの内容を確認する。
その内容しかり、添付された写真を見て目を見張った。
「っ、これは――」
気絶しているのか力なくソファに横になる蒼井様のお姿。
掴まる前に抵抗されたのか、顔や腕にいくつもの傷ができていた。
なんて事を……こんな物をみたら、誰だって混乱する。
ましてや相手がお慕いしている相手となれば――。
「何をなさっているのです?探しだして助けますよ」
意気消沈の主を奮い立たせるように叱咤する。
そうでもしなければ、侑李様は自分を責めて、また以前のように戻ってしまうかもしれない。
折角ここまで感情を表に出し始めたのに……それだけは、何とかしなければ――。
「……櫻井」
私の言葉に驚き上げたお顔は、青白く憔悴しきっていて、普段の勝ち気さは見当たらない。
まるで子供の頃に戻ったように不安に満ちていた。

