人間嫌いの小説家の嘘と本当


どうして、そのことを知っているの?
目を大きく見開き彼を見詰める。



「どうして――」



ようやくそう言葉にすると、ハーッと大きく溜息を吐きながら、ベッド脇にあるスツールに腰掛けた。



「お前、寝言だだ漏れなんだよ」



口元を左手で覆い、照れを隠すように私にデコピンする。



「、いっ」



なんでデコピンするの?
赤くなったであろうオデコを両手で抑えながら、デコピンされた理由が分からなくて、彼を睨み付けようとした。

けれど前屈みで座っているせいで、着ていたバスローブの前が開け、程よく鍛えられた胸が見え、目のやり場に困ってしまう。



「工場から帰って来る途中、車の中で言ってた」