人間嫌いの小説家の嘘と本当


呆れたような言い草なのに、どこか優しくて余計に涙が溢れて止まらない。



「ごめ、ゆうり……ごめ、ね」

「まったく、今度は泣き上戸かよ。よしよし、大丈夫だ」



困ったように溜息を吐きながらも、暫く私の涙が止まるまで、子供をあやす様に背中をポンポンと叩いていた。

その後、私も侑李も裸だったせいでクシャミを繰り返し、風邪を引きかねないと侑李はバスローブを身に纏い、ひとりでは立てない私をバスタオルで包みこんで、べッドまで運んでくれた。

裸を見られたばかりでなく、お姫様抱っこでベッドに連れて来て貰うなんて、申し訳なくて穴に入って籠るだけでは足りない。



「あー、ガーゼがびしょ濡れだな。後で櫻井に交換して貰おう」



私をベッドの端に座らせ、向かい合わせになって頭部の傷口の様子を見ている。

時々「痛むか」と聞きながら、極力傷口に触れない様に、両手が使えない私の代わりに髪や体を拭いてくれる。



「ごめん……」