人間嫌いの小説家の嘘と本当


ペットボトルの水を自ら含み、彼の顔が近づく。
って、口移し?いくら手が縛られてるからって、そんな――。

避ける暇もなく重なった唇から、少し温くなった液体が流れ込んでくる。

ゴクン……ん?

喉になにか違和感を感じ眉を潜める。
今何か、液体とは違う固形物が喉を通ったよね?



「真幸、私に何を飲ませたの?」



恐る恐る目を開けると、済まなそうに眉を下げる彼の顔が映り込む。



「これで最後だから」



最後って、どういう意味?!
っ、あ……頭がグラグラする。
次第に瞼が重くなり急激な眠気が襲う。



「ま、さき……どう、して――」



彼に掴み掛かろうとするも力が入らず、結局肩口に倒れ混んでしまった。