人間嫌いの小説家の嘘と本当


不敵な笑みを浮かべたま、その言葉を表す様に彼の手からスルリと落ちたスマホが床に落ち、更に足で踏みつぶした。



「え?」

「しょうがないだろ、僕たちの顔を見てしまったんだから」



さも当たり前だと言わんばかりに目を細める。
嘘でしょ?私も目の前のスマホと同じ運命だって言うの?
そんなの嫌だ。でも侑李の迷惑にもなりたくない。

どうすればいいのか答えが見つからず、肩を落としその場に座り込んだ。

どうして掴まってしまったんだろう。
真幸にバスの中で捕まった時に、周りを巻き込んでも逃げればよかった。

今更ながらに後悔が押し寄せ、俯き奥歯を噛みしめる。



「そうやって大人しくしていればいい」



ふん、と鼻で笑い私を見下すと彼は部屋を出ていった。

どうしよう。どうすればいい?
助けに来てほしいけれど、そうすれば侑李の命が危ない。

でも彼が来なければ、私は――。