人間嫌いの小説家の嘘と本当


もしかしたら、彼も何かを感じているところがあるのかもしれない。
けれどソレを疑ってしまえば、今までの関係が崩れてしまう。

それが怖くて、分かっていても主に正すことが出来ず悩んでいるから、私の言葉に声を荒げたのかもしれない。

拳銃を突き付けられ、怖くないと言ったら嘘になる。
けれど私にも譲れない想いがある。
こんな脅しに負けてたまるもんですか。



「侑李は来ないわ。自分に危険が及ぶって分かって来るほど、バカじゃないもの」



震える唇を一文字に結び、彼の顔をジッと見据える。



「……来るさ、絶対に――」



不敵な笑みを浮かべ、そう言い放った。
なんで“絶対”なんて言えるのよ。
私は単なる使用人。彼にとっては拾ってきた猫と同じなのに――。



「掛けをしようか?コレ、さっき送っておいた」



そう言って目の前に見せたのは、私のスマホの画面。
そこには手足を拘束されソファに横になっている私の写真が添付されたSNS。

宛先は『侑李』だ。