愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

話が終わってから、とりあえず、私達は席に戻った。



(元気出さなきゃ…!)



名前も知らないバンドを見ながら、私は身体を揺らし、手を叩いた。
いくつかのバンドを見て、つくづく思った。
CLOWNやシュバルツは、ルックスもテクニックもやっぱりハイレベルのバンドだなってこと。
まだステージ慣れしてないのか、しゃべるのが下手くそだったり、演奏や歌がうまくないバンドもたくさんいた。
衣装だって、シュバルツやCLOWNのは皆センスが良くて格好良い。
私は最初から良いものを見てしまったせいか、そういうのがすごくよくわかるような気がした。
とはいっても、演奏はあまりうまくなくてもやる気を感じられるバンドや、話す内容がとても初々しくて応援したくなるようなバンドもいくつかあった。
そもそもV系のバンドがこんなにたくさんあるとは知らなかったよ。



キラさん達は、たまに芝生席に行ったりしてたけど、私とさゆみはずっとその場から動かなかった。
席を確保しとかないといけないっていうのもあるけど、またさっきのCLOWNだかシュバルツだかのファンになにかされたらいやだから…