愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

「本当にごめん……でも、私…リクには本気だから…」



そうだよね…
さゆみは、瑠威に失恋して、今、リクさんに本気なんだ。


それに、瑠威とママのことも黙っててくれてるし、さっきだって、CLOWNのファンの子達に本気で怒ってくれたし。
それにそれに、この前の打ち上げの時は迷惑かけたし…この前だけじゃなくて、さゆみにはいつもなにかとお世話になってるし。



「ううん、私の方こそ鈍感でごめんね。」

今度は素直に謝ることが出来た。



「そんなことないよ。
まぁ、確かにちょっと天然なところはあるけど…あんたは何も悪くないんだ。
あ…それから…ちょっと言いにくいんだけど…」

「何?なんでもはっきり言ってよ。」

「じゃあ、はっきり言うね。
あんた、妬まれてるの、CLOWNのファンだけじゃないよ。」

「えっ!?」

「だって…クロウさんやオルガさんに送って行ってもらったんだよ。
つまり、シュバルツのファンからも妬まれてるんだよ。
まぁ、そういう意味では、一緒に車に乗った私も妬まれてると思うけど。」



そっか…
確かに、よほどのことがない限り、ファンの子を車に乗せることなんてないよね、きっと。
まぁ、クロウさん達は、私が瑠威の義理の娘だってことを知ってるからこそ、連れて帰ってくれたわけだけど、そんな事情をファンの人達は知るはずもないもんね。
それに、みんなにその理由を言えるはずもない。



あの打ち上げに、どのくらいのシュバルツファンが来てたのかはわからないけど、これから先もずっと意地悪されるんだとしたらいやだなぁ…
私は気持ちがずーんと沈んでいくのを感じた。