愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

「それなら、リクさんと付き合いなよ。」

「え……」

私はすぐには頷けなかった。



「どうしたの?
やっぱり、キースさんじゃなきゃいやなの?」

「そうじゃないんだ…
そりゃあ、キースさんは良い人だと思うけど…
さゆみ……私…わからないんだ、自分の気持ちが…
リクさんのこと、好きなのかどうかわからない。」

「わからない?
……でも、嫌いではないんでしょう?」

その問いかけにはすぐに頷くことが出来た。
そう、私はリクさんのことが嫌いではない。
まぁ、無神経なところは嫌いだけど、トータルでいうと『嫌い』には入らない。


「じゃあ、付き合えば?」

「で、でも…私、リクさんのこと、好きかどうかわからないんだよ!?
そんなんで普通付き合ったりする?」

「じゃあ、リクさんに訊いてみよう!」

「え…?」

まだお化粧はちゃんと終わってないっていうのに、私はさゆみにひっぱられてお手洗いを後にした。