愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

ママの話を聞いてから、余計に気持ちが混乱してしまった。



そして、ハイキングの日…



いつものように、みんなで他愛ない話をしながら山道を歩く。
リクさんのことはちょっと気まずいけど…
でも、会ったらいつものリクさんだったから、私もなんともないふりをして…
そのうちに、そんな気まずさなんてどこかに吹き飛んでいた。



「あぁ、やっぱり山はええなぁ…」

キースさんは、大きく深呼吸をする。



本当だね。
山の空気って本当においしいよ。



「あぁ、腹減った。
早速だけど、弁当にしようぜ。」

「なんやねんな、リク。
少しはこの山を満喫してからでもええんちゃうか。
とか言いながら、実は僕もお腹ぺこぺこやねん。」

キースさんは、木陰にビニールシートを広げた。



「今日はどんなお弁当なんやろ。
楽しみやわぁ…」

キースさんはそう言いながらお弁当のふたを開けた。



「わぁ…今日もほんまにおいしそう…!
ヅラちゃん、ほんまにいつもありがとうな。」

キースさんはいつもそんなことを言って喜んでくれるから、すっごく嬉しい!
それに引き換え、リクさんと来たら、ろくに見もしないでもう食べ始めてるよ。



こんな人、好き…?
好きになるとしたら、やっぱりキースさんの方だよ。
うん、多分…キースさんに告白されてたら、私きっとすぐにOKしたはず…