愛しのカレはV(ヴィジュアル)系





「わぁ!こっちも来てる!」

ママと別れて、私達は近くのカフェに入った。
そこで、さゆみが私に見せたのは、ハイキング同好会のLINE。
そこには、リクさんからの画像が何枚か入ってた。
今朝、さゆみがリクさんに、参考のため、以前の衣装の画像がほしいと言ったから、送ってくれたんだ。



「これ、見たことない。
だいぶ前のかもしれないね。」

「黒が多いね。」

「リクは背も高いし、割と丈が長いのが好きみたいだよね。
ちょっと見てくれる?」

さゆみが差し出したものはノートだった。
開いてみると、衣装のデザイン画が何枚も描いてあった。



「すごいじゃん、さゆみ…
すっごく格好良いよ!」

「お世辞なんかいらないから、正直に言ってよ。」

「正直に言ってるよ。
本当に格好良いってば!」

「マジ?」

「マジだよ、大マジ!
本当に良いよ、これだったら、リクさん、絶対に着てくれるよ!」

私がそう言うと、さゆみはすごく嬉しそうに微笑んだ。
それから二人でああだこうだと話し合って、その中から、一着のデザインを選んだ。



「じゃあ、これに決定だね!」

「生地は、ママが言ってたベルベットにしようよ。」

「そうだね!で、襟にファー付けて…」

「そうだね!絶対良いと思うよ!」

注文したランチも、どこに入ったかわからないくらい、私達は舞い上がっていた。
元々、物作りは好きだけど…
こんなにわくわくすることは珍しい。

私達は、食事を済ませるとすぐに、ママに教えてもらったお店に向かった。