愛しのカレはV(ヴィジュアル)系





「うわぁ、すっごーい!」



壁一面にずらりと並べられたシュバルツの衣装は、思わず息を飲む程、煌びやかなものだった。



「本当にすごいね…」



まさに、ここは異空間…



「ここが瑠威の衣装、ここからはオルガ、ここからはクロウで、ここがケインのね。」

メンバーごとに区切られてるんだ。
やっぱり、瑠威のが一番多いんだね。



「古いものから順に並んでるわ。
ほら、これが最新の衣装よ。」

「わぁ…本物だ!すっごーい!」

さゆみは、ママの作った衣装を穴の開くほどみつめてる。
ママってやっぱりプロだね。
間近で見たって、あらなんてみつけられないよ。
さすがに上手に作ってあるなぁ…



「あぁ、私にはこんなの絶対無理。
なんか、自信なくなって来ちゃった。」

「最初は誰だってそうよ。
昨日、望結にも言ったんだけど、とにかく縫いやすい生地で作った方が良いわね。」

「そうですね。例えば、どんなのが良いですか?」

「これからの季節だったら、ベルベットはどうかなって思うの。
ほら…これ…オルガが昔着てたやつなんだけど、なめらかで良いでしょ?」

ママは、クローゼットの中から鮮やかなブルーの一着を取り出した。



「わぁ、素敵!
あ、おばさま、写真撮って良いですか?」

「いいわよ。」

その後もさゆみはしこたま衣装の写真を撮って…
メモを取りながら、ママにあれこれ質問して…
お昼近くになって、ようやくその場所を後にした。