愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

瑠威の前がやっぱり一番たくさん群がっていた。
シュバルツでも一番人気があるもんね。
待ってる間、ママとも、キースさんやリクさんとも目が合わないように、私はずっと下を向いていた。
見られてるのはわかってるから、かなり気まずい。
しばらくして、ようやくさゆみの順番が回って来た。



「瑠威さん、お疲れ様でした。
ライブ最高でした。」

「ありがとう!楽しんでもらえて嬉しいよ。」

「あの…これ、プレゼントです。」

「どうもありがとう。」

「一緒に写真撮ってもらって良いですか?」

「あぁ、もちろん!」

さゆみが横に立つと、瑠威がその肩に腕を回した。



「じゃあ、撮るよ。」

二人がポーズを決めたところで、私はシャッターを切った。



「どうもありがとうございました。」

「君は良いの?」

「え?」

瑠威がにやにやしながら私を見てる。



「あ、あの…わ、私は…」

「俺となんて撮りたくない?」

くっそー。
瑠威の奴…私をからかってるな…
そんなこと言われたら、撮らないわけにはいかないじゃない。



「……じゃあ、お願いします。」

瑠威は私にもさゆみの時と同じように肩を組む。
悔しいけど…なんだかちょっとドキドキする。



「撮るよ、せーの!」

私は精一杯の作り笑いを浮かべた。