愛しのカレはV(ヴィジュアル)系

キラさんとハルさんも、やっぱりプレゼントの件で怒ってるのか、なんとなくよそよそしかったから、私達は二人でお店に向かった。
着いた先は、けっこう大きそうな…バー?
いや、お店の雰囲気は、どっちかっていうと、レストランみたいな感じかな。

早めに出て来たつもりだったけど、私達が着いた時にはすでにけっこうな数の人たちが並んでて、少し前にキラさん達も並んでたけど、声はかけなかった。



「中へどうぞ。」

私達が着いて5分も経たない頃、お店の人と思われる男性が出て来て、扉を開けてくれた。
中に入ると、まずはレジで参加料を支払う。



「あの…どこに座っても良いんですか?」

前の方に並んでた子が質問した。



「真ん中の二つ以外、どこでも構いませんよ。」

真ん中のテーブルには、『関係者様席。一般のお客様は座らないで下さい。』と書いた紙が置かれていた。



当然ながら、その近くからテーブルは埋まって行く。



「璃愛、エミリー!」

キラさんが私達に手を振ってる。



「……どうする?」

「とりあえず無視は出来ないよね。」

ライブ中も一言もしゃべってない。
気まずいけど…
でも、ここで知らん顔したらますますこじれそう…
だから、私達はなにもないふりをして、二人のテーブルに向かった。



「席、取っといたよ。」

「え…」

私達は思わず顔を見合わせてしまった。



「どうしたの?座りなよ。」

「えっと…良いんですか?」

キラさんは黙ったまま頷いた。