愛しのカレはV(ヴィジュアル)系





「藤堂さん…このソファはこっちに移しましょう。」

「OK!」



本当にびっくりした。
部屋の中は、思ってた以上に荒れていた。
なんでも、ちょっと前まで部屋の掃除や片付けをしてくれる人を雇ってたんだけど、その人が田舎に帰ってしまったんだって。
その後は、藤堂さんがひとりでなんとかしようと頑張ったらしいのだけど、頑張れば頑張るほどに、事務所は荒れていったのだとか。



二人でソファを持ち上げて、場所を移動する。



「あ、本当だ!確かにこの方が部屋が広く感じられるね。
ありがとう、望結ちゃん。」

「い、いえ…」

汗びっしょりにはなったけど、そんな風に言われると、なんだかとっても嬉しい。
それに、藤堂さんよりずっと年下の私が指示しても、いやな顔ひとつしないで言う通りに動いてくれる。



「じゃあ、今度はこっちを片付けましょう。
まずは…」

いつの間にか私も本気モードに入ってしまって…
次から次に、部屋のあちこちを片付け、掃除した。