「全部、終わったら
ちゃんと、話すから。
今は、まだ待ってて?」
2人にも、全部終わったら
話さなきゃ。
「なにがあったか
わかんないけど、話してくれるの
待ってる!」
『選抜リレーの選手は
準備をしてください』
アナウンスが、流れた。
「あ、凜果。いこ!」
「頑張れ!」
男子が、先で
女子が、後に走る。
あたしは、宙人が勝つって信じてる。
どんな結果で、あろうと。
あたしの気持ちは、決まってるから。
『位置について。
よーい。ドン!』
男子が、いっせいに走り始めた。
やっぱり3年が、前に出てる。
もう見れないよ…。
あたしは、目をつぶった。
ただ。宙人が勝つことだけを
信じて。
ママ…。お願い…!

