そんなの、3年生と2年生じゃ
力の差があるし
それに、リレーはチームワークが
必要。
だから、そんなのむりだよ…。
「いいですよ」
え…?
「その勝負、のった」
うそでしょ…?
宙人は、強い眼差しで
葉太先輩を、見た。
「じゃ、あとでな」
あ、やばい。くる。
あたしは、とっさに
走って、その場から逃げた。
宙人は、どんな気持ちで
勝負を、うけたんだろう…。
もう。考えても考えても
答えが、出ないよ…。
しかも、なんであたし逃げたんだろう。
あの場で、話せばよかったのに。
あぁ、ダメだ。
あたしは、舞たちのところに
戻った。
「あ、美桜!」
「もう!遅いから心配したじゃん!」
2人は、少し怒ってるみたい。
探してくれてたのかな。
「ごめん、ごめん!」
あたしは、あはは、と作り笑いをした。
きっと、またバレバレなんだろうな。
「なんか、あったの?」
凜果が、心配そうな表情を
浮かべた。

