「ちょうどよかった!
2人に、言いたいことがあって!」
葉太先輩が、あたし達に言いたいこと?
なんだろう。
「俺、本気で美桜ちゃんが好きだ」
「そうですか。
って!えぇ!?」
今、あたしのこと好きって言った!?
「宙人と、付き合ってることは
もちろん知ってるけど
彼氏持ちだから、好きになっちゃいけないなんて、法律ないでしょ?」
それは、そうだけどさ…。
「だから、これからは
グイグイいくから!
じゃ!」
葉太先輩は、いつものように
自分の言いたいことだけ
言って、どこかに行ってしまった。
ふと、宙人の顔を見た。
不安そうな顔をしてる。
「宙人。大丈夫だよ。
あたしを、信じてよ!」
あたしは、グッドポーズをした。
「あぁ。わかってるよ」
それだけ言って
宙人は、体育館へと戻ってしまった。
あたし、先輩に言おう。
なにがあっても、あたしには
宙人だけです。って。
ちゃんと、自分の口で言わなきゃ。

