女の子は黙り込んで
うつむいた。
「あなたはまだお母さんに会えるでしょ?」
「え?」
「あたしは、もう会えないの。
あなたにこの気持ちがわかる?」
女の子は、なにも答えてくれない。
「会いたくても会えないこの気持ちわからないでしょ!
それなのに、生まれてきちゃいけないなんて
甘いこと言ってるなんてバカみたい!
本当に、本当にママに会えない
辛さが、寂しさが…。
あなたは、わかってない!」
「わかってるよ!」
「わかってないから
そんなこと言えるんでしょ!
お母さんがいない当てつけに
宙人を、縛っているのは間違ってる!」
「それは、違う!
あたしも、本当に宙人が好きなの!」
「本当に好きなら
宙人を自由にして…」
あたしの意識は、そこで途絶えた。

