「あぁ」
浅倉くんが桜木くんに返事をし、私たちは再び歩き出した。
「菅野・・・。お、俺の腕掴んでていい、から」
少しぎこちなくそう言った桜木くんの言葉に甘え、ドキドキしながら桜木くんの肘あたりを両手で掴んだ。
それから私はどうやってお化け屋敷を出たのか覚えていない。
桜木くんに触れているということにドキドキして、何も覚えていなかった。
・・・お化けの存在忘れてたかも。
私は、すごく幸せな気分になった。
・・・だけど、それも束の間で────。
「・・・はる、と?」
桜木くんの名前を呼ぶ、かわいらしい声が聞こえた。
「え、あ、あさ、み・・・?」
桜木くんが目を見開いて彼女の名前を呼んだ瞬間、嫌な予感が頭を埋め尽くした。
「晴人!久しぶり!」
見た目に合った、雪のような綺麗な声を出し、桜木くんに抱きついた。
