「夏美。さっき、何で俺のこと無視した・・・?」
ハルが、辛そうに私に問いかけた。
答えられない。
私は、ハルの顔も見ずに黙っていた。
「夏美、答えて」
真っ直ぐに私の目を見つめるハルに、私は無意識にこう聞いていた。
「じゃあ何で・・・ハルは私以外の女の子にキスしていたの?」
こんなこと、聞くはずじゃなかった。
なのに私の口が勝手に動いて・・・。
ハルは、動揺している。
「なん、で・・・そのこと・・・っ」
・・・否定しないんだ。
私の目から溢れてきた涙が、頬を伝う。
「あれは・・・違うよ・・・。」
・・・ハル、言い訳するんだ。
胸が苦しくなった。
「あれは・・・」
「もういいよ!ハルなんて嫌い!」
ハルの言葉を遮り、私は走り出した。
思い切り・・・走る。
この思いを消すように、私はとにかく走った。
