こころをひろいあげて

そして、ねねはまた無言で手を振って走って行った


「ねぇ…立華!私今日は先輩誘って帰ろうと思うんだけど…立華はどう?」


「……あの人は彼女と帰るんじゃない?」


「いいから行ってみようよ」


「やだよ……」


「勇気出さなきゃ!」


仕方なく私はとぼとぼチカに付いていった。チカはにこにこ笑いながら
私の手を引っ張って彼のいる1階へ向かった


「あ、いたいたあれだよあれ!でしょ?」


「あ、うん……」


「ほら!行ってきてごらん!私は委員会行ってくるから」


チカがぽんと背中を押した