こころをひろいあげて

「へぇ……」


「どうしたの?立華……ところで彼とはどうだった?」


「もう最悪だよ……」


「そっか……まぁ落ち込まないで!」


チカがぽん!と肩を叩いた。


「あの男の人のこと好きなの?」


ちょっと、興味本位で聞いてみた。チカは少し間を置いて喋り出した


「あぁ……やっぱり見てたんだ …そうだよ、ちょっと気になってて」


チカが顔を赤らめてにこにこ微笑んだ


「名前……何ていうの?」


「淡島 凌空(あわしま りく)って言うんだけどね…」