こころをひろいあげて

パタパタパタ……

彼女が駆け足で階段を降りてきた。


「はぁ…はぁ…悠君……おまたせ」


「なにバテてんの先輩」


「ちょっと……急いじゃって…ごめんなさい」


「いや、謝らないで、先輩ったら可愛いなぁ」


「やだなぁ、だって悠君モテるんだから女の子と2人っきりになんて…したく
なかったんだからね!」


「……先輩!」

トゥンク♡

……アイツの心の音が聞こえた気がした……なんだよトゥンク♡って、
ハートつけてんなよ、おい。


なんちゃって……はは……はぁ……

「じゃあ、夜野さんもう行くわ!」