舌切りスズメ


おじいさんが帰ってくると
スズメが見当たりません




「ばあさんや、スズメは知らんかの」






「スズメはわしの大事なのりを舐めたから
舌を切って外へ追い出したわい」






「なんとまぁ、かわいそうなことをしたものだ」







おじいさんは山へスズメを探しに行きました




「舌切りスズメや出ておいで」






しばらくすると1羽のスズメが
チュンチュンと近付いて来ました



舌が切られてありません




「スズメや、大変かわいそうなことを
してしまったな、すまんのう」






「おじいさん、探しに来てくれて
ありがとうございます
どうぞ、こちらへお上がりください」




そういってスズメについていくと
たくさんのスズメがおじいさんを
迎えてくれました