ましてや問題児、あたしのこの気持ちを悪い情報として漏らされるかもしれないのに。 それなのに、何故だろう。 逢坂の言葉に、あたしは返事を返してしまう。 「苦しいだけだろ、そんなん」 きっと入口の近くの机にでも座ったのだろう。 逢坂の足音は止んでいた。 あたしは俯いたまま、噛み締めるように声を出す。 「っだから悩んでんじゃん」 少し、冷たい言い方になったかもしれない。