あたしを待っていたのは、 ――空っぽの、教室だけ。 「え…」 駿は? 見間違いかと思って、慌てて教室を見回す。 いない。 やっぱりどこにもいない。 どういうこと…? 温かいレモンティーを両手に握ったまま、あたしはその教室に一つだけ姿を主張する冊子を見つけた。