あたしは財布をカーディガンのポケットに入れて、落ちてきたレモンティーを、右手で1つ、左手で1つ掴む。 「あったか~…」 その缶からはあたたかい熱が発されていて、その熱はあたしの両手の手のひらにじんわりと広がっていった。 駿、喜んでくれるかな。 期待を膨らませたあたしがその缶を見たまま、自動販売機から離れようとした瞬間だった。 チャリン。 自動販売機に、お金を入れる音が聞こえた。