その大きな手はしっかりあたしを包んでいて、背中から順に暖かい体温が伝わってくる。 駿の匂いが鼻の奥を通り抜けて、こみ上げてきそうになる何かを抑えるようにあたしは目を閉じた。 「…ごめんね」 あたしが悪いはずで、あたしが謝るはずだったのに。 駿は何度もあたしに謝った。 放課後の教室、誰もいない空間。 あたしは駿に抱きしめられて。 あれ、そういえばあたし…別れを切り出すんだったっけ。