あたしは唾を飲んで、そっとその背中に近寄った。 「…誰かと遊びに行くんじゃないの」 一歩ずつ、駿との距離が近くなる。 鼓動が早くなる。 そして、ゆっくり駿の席を追い越した。 あたしは振り返って目を大きく開き、その机の上を見る。 ――今のあたしと駿の距離は、きっと2席分くらい。 決して近くに立っているわけじゃないのに、しっかりと見えた。 「学級日誌任されたんだって、俺言ったよ」 スラスラとなめらかに動く指先。