「会えたぁ~…」 あたしが逢坂の背中に回した手に、少し力が入って。 その指先は、すぐに逢坂のカーディガンを弱く握った。 離したくないっていう…心の現れなのかもしれない。 「逢坂くん、凛夏のこと…いつもありがとう」 まるで保護者のように、未亜はそう言って笑った。 「本当にいつもコイツには迷惑かけられてるよ」 「何それ」 抱きついたまま、あたしは逢坂の脚を軽く蹴った。