あたしは涙を拭く気にもなれなくて、情けない姿のまま顔を上げる。 そこには、美人で素敵な空港の係員さんが立っていた。 きっちりとしたシャツとタイトなスカートを、上品に着こなしていて。 まさに、今のあたしの姿とは正反対だった。 悲しくなって、また俯く。 こんなところに座り込まれたら迷惑だよね。 分かってる。 でも、身体は動かない。 寒さと疲労で、相当限界に近づいているから。