どのくらいの時間が経ったのだろう。 あたしは、誰もいない静かな体育館で…逢坂にただ抱きしめられていた。 幸せだけど、それ以上に苦しい感情が勝ってしまった自分。 目の前にある幸せをまっすぐに受け止められなかった自分が、とても悔しい。 あたしは逢坂の背中に手を回して、その背中の体温に目を閉じていた。 「…凛夏帰るぞ、外暗い」 不意に逢坂が口を開きそう言って、あたしのことをそっと離した。 逢坂を見上げると、しっかりと合う目。 泣きはらしたあたしの目は、きっと腫れている。