また今日も、あたしと駿が教室に2人きり。


駿は勉強をしていて。


あたしは軽く深呼吸してから、そっとその背中に声をかけた。


「…駿」


声のボリュームは小さかったけど、その声はしっかりと駿の耳に届いたようで。


「…ん?」


振り返って、あたしを見つめた。


何度も恋してきたその瞳に見つめられて、“好きだったなぁ…”なんて、少し想いがこみ上げてきて。