「凛夏」 帰りのホームルームが終わって、あたしの席に近寄ってきたのは未亜。 未亜は完全に帰る準備を整えてから、鞄を持ってあたしの背中を何度かポンポンと優しく叩いた。 その行動には、きっと意味があって。 今日委員会が終わったあと、あたしが駿にこの気持ちを伝えるということに気づいていたから、応援してくれたのだと思う。 「先に帰るね~、また明日ね」 「うん、またね未亜」 未亜はあたしに笑顔で手を振ってから、教室を出ていった。 未亜、ありがとう。 そして。