昼休み。 「もーらい」 あたしの後ろから、降ってきたその手。 指先は卵焼きを掴むと、あたしの前から姿を消す。 …は? こんなことをしてくるのは、アイツしかいない。 「ちょっと逢坂!」 あたしは振り返って、その犯人・逢坂の指先に捉えられた卵焼きを救出しようと思わず立ち上がった。