今、2つの色で



それは浮気だったかもしれない。


でも駿は、あたしに幸せをたくさん運んでくれた。


最低で最悪な彼氏だったかもしれないけど、あたしはそれでも幸せだったことは本当だったから。


駿を好きだった過去は否定したくないな、例えどんなに否定されようとも。


――ってもう別れたみたいになってるけど!!


まだだ、あたしの口からちゃんと駿に言わなくちゃ。


今までのあたしの想い、今のあたしの想い、全て。


あたしは駿の背中を見たまま、小さく頷いた。