それからあたしと未亜が教室に入ると、そこにはいつもと変わらない空間が広がっていた。 やっぱり、変わったのはあたしの気持ちだけ。 ただそれだけなのに、昨日とは違う景色に見える。 あたしは席について、斜め前の背中を見つめた。 駿、今日は早く来たんだ。 周りのクラスメイトはホームルーム前の自由時間をおしゃべりしたり、スマートフォンをいじったりして過ごしているのに、駿はやっぱり勉強している。 本当に、勉強が好きなんだな。 駿の背中を見て思うことが、たくさんある。