「わ…ご、ごめんなさいっ!!!」
女子生徒の、2人一斉に謝る声。
あたしだと思ってぶつかったのが逢坂だったから、相当驚いたのだろう。
問題児と恐れられているのはもちろん、喧嘩が相当強いって噂もとことん知れ渡っているから。
こいつを怒らせたらどうなるかも知っているであろう女子生徒たちの表情は、徐々に青ざめていった。
背中を向けられているから逢坂の表情はわからなかったけど、その声だけで表情が伝わってきて。
「…次こういう幼稚なことしたら…ぶっ飛ばす」
か…かなり怒っていらっしゃる…!!!
女子生徒たちはその迫力に恐怖を感じて、見たこともない速さでその場を去っていった。
――助けて、くれたんだよね。

