今、2つの色で



危ない。


あたしは急いで未亜のことを抱き寄せて、その女子生徒たちに背中を向けた。


――ドンッ


あ、れ…?


その音はしたけど、あたしの背中には何も痛みを感じなくて。


痛みどころか、触れた感覚さえしなかった。


どうしてだろう…まさか。


急いで顔を上げる。


――間違いない、あたしが目にしたのは逢坂の背中だった。


逢坂はあたしと未亜を隠すように、片手を広げていた。


そう、あたしと未亜は逢坂に守られていた。