「何かごめんね、偉そうなこと言って…でも凛夏は本気で駿くんのことを好きだったと思うよ、それは私が認めるもん!そんな一途で可愛くて、優しい凛夏だからこそ、」


――あぁ、そうか。


「そろそろ、肩の力を抜いて楽にしたらどう?」


そうだった、そうだったんだ。


未亜の言葉と、その笑顔。


握られた手と、まるで後ろから背中を押されたような感覚。


あたしのことを一番知らなかったのは、あたしだ。


未亜はあたしが気が付けなかったこと、気が付かないようにしていたことを代わりに気づいてくれて。


その答えを、教えてくれた。


あたしは息を吸って、大きく頷きながら言った。


「っうんっ…!」


少し震えた声と思わず滲んだ涙に、未亜は笑う。