俺のその笑顔を見た楠森の瞳は、少しだけ潤んでいるような気がした。 「でも…」 「いーって、俺のことは気にしなくて」 楠森がもしあのとき、俺を宿泊研修のグループに誘っていなかったら。 俺はきっと今こうやって楠森と仲良く出来てなんかいなかったし。 それに、東条のことだって好きになってなかった。 つい最近まで孤独だった俺にとっては…正直これだけで十分だった。