逢坂がこんな優しくしてくれるなんて、意外。 「今日はたまたま鞄に入ってたから」 そう言って、逢坂はまた歩き出す。 不器用なその優しさに少しだけ触れて、あたしもまた歩き出した。 「ねぇ…話ってなんなの…?」 薄暗い街に、ゆっくりと降る雪。 足を動かせばサク、と小さな音が鳴って、静かになったあたしと逢坂の空間に響くのはただその音だけだった。 逢坂の横顔を見つめるあたしに向かって、逢坂はそっと口を開いた。