あたしは歩きながら、そっと澄み切った空を見上げる。 空には白い雲、地面には白い雪。 どこを見ても真っ白なこの季節、この世界。 その色は偽りが無くてただ真っ直ぐで、まるでそんな人間を表しているみたいで―― 変かもしれないけど、憧れる。 「ねえ凛夏」 空を見上げていたあたしに、未亜は声をかけた。 「ん?」 あたしはその声に気がついて、空から視線を外す。