外靴に履き替えながら、あたしはふと思い出す。


逢坂はいないよね?


すぐにあたしは振り返って、逢坂の姿を確認した。


やっぱりそこには、逢坂はいなかった。


これだけ全速力をしてきたんだから、流石に追いつけないのだろう。


「参ったか、逢坂め」


あたしは勝ち誇ったようにニヤッと笑うと、そのまま学校をあとにした。